歯科 臨床談話会に参加してきました in大阪大学歯学部
こんにちはいかい歯科クリニックです。
3月10日(日曜日)に大阪大学歯学部にて当院歯科衛生士3名と井階院長で臨床談話会に参加してきました。前日の土曜日は昼間に雪や雹が降ったので天気の心配はありましたが寒いながらも快晴でよい勉強日和?!でした。
ここで臨床談話会とは?と思う方もいらっしゃるかと思いますので簡単にご説明しますと、歯科治療に関してはある程度”歯がこの状態ならこうする”という治療法の道筋がありますが、歯科医師の得意分野や考え方は様々です。少し患者様はゾッとするかもしれませんが、患者様の生活背景や歯科医師の考え方によって患者様の歯の寿命が左右されることも少なくありません。(別の歯医者に行ったら診断や治療方針が変わってびっくりされたご経験のある患者様もいらっしゃるのではないでしょうか?) そこで、歯科の最先端で活躍するいわゆる歯科業界のレジェンドの先生に日々の歯科診療に対する考え方や患者様への向き合い方、その分野で何に注目してこれから学んでいく必要があるか?等々のお話を聞かせてもらい、私たち自身の日々の診療に対する考え方に再度向き合ったり新たな道筋をみつけてレベルアップ!するための種をみつける?(うまく文章で伝わっているか分かりませんが、)臨床談話会とはそんな感じの勉強会です。
前置きが長くなりましたが...今回お話いただいたのは大阪府豊中市でご開業されている 山本浩正先生 「ペリオの歩き方」ペリオ:歯周病(治療)のこと
と題して山本先生が歩まれた約40年間の歯周病治療に対する向き合い方や学ばれてきたことをおもしろ~く!お話いただきました。
私たち歯科衛生士は日々の臨床でよく「スケーラー(歯石を除去する鎌みたいな道具)」を用います。そのスケーラーは日々包丁を研ぐように(いや包丁は自分で研いだことはありませんが笑)刃先が使える状態まで砥石で研いでいます。ではそのスケーラーって何の成分で出来ているのか?砥石はどんな成分の物があるのか?それは世界のこの地域のこの場所で生産されるのですが、〇億年前の地球でこの場所は海の中だった!等々。歯科の勉強会らしからぬ?(先生すみません)地質学にまで話が膨らんでいきました。他にもここでは書ききれないほどのたくさんの貴重なお話を頂きました。私がここで感じたことは、あぁ~レジェンドはやっぱりちょっと変わってる(良い意味です)けど凄い先生。あらゆる角度からの見分で分野を極めた方の考えに触れることができて、自分の世界も少し広がった気持ちに勝手になるのでした。その裏には凄まじい努力と経験があるのですが、そこを極めた先生はとても楽しくお話をされていて活き活きしていて聞いている皆が話に深く耳を傾かせ楽しく実りのある時間を過ごすことができました。
とまぁ今回のブログは私の日記帳の様になってしまいましたが、このページを見て下さった患者様にも実りある内容を1つお話しますと、「歯の喪失リスクと全身疾患、その他の関係」についてです。
ここで出てくる全身疾患や生活習慣には①喫煙②年齢(加齢)③性別④歯を支える骨の喪失具合(現時点での歯周病の進行度)⑤入れ歯の金具が引っ掛かる歯⑥糖尿病があげられます。虫歯や歯周病の治療がひと段落するとメインテナンス(定期検診)期間に突入しますよね?その後の歯の喪失リスクに一番かかわりがあるのはどの要因だと思いますか?①~⑥の中で1番関係が深いのが④歯を支える骨の喪失具合、それと同等わずかに下回って①喫煙が答えになります。しかしこの⑥つの要因よりもさらに約2倍、①~⑥の何の要因もあてはまらない人の約5倍の歯の喪失リスクを生み出す要因は...「不定期の来院」です。
そう、全部一旦治療したから痛くなったらまた来ます。の場合です。患者様がお仕事や学校、私生活でお忙しいのも分かります。しかし頑張って治療が終わってそのまま終了するだけでこんなにリスクが増えるのです。逆に言うと、歯を支える骨がだいぶ減って(程度によります)いても、日々のブラッシングと定期的な来院によるチェックを受けて口腔内の変化を早目に察知することで、歯を残せる確率は2倍以上になるということですね(^^♪
お忙しいなかお越し下さる患者様によりよい医療を提供できるようこちらも知識、技術のアップデートに日々邁進していきますので、一緒においしく食べれる歯、口を育てていきませんか?